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ファイル・パソコンの中身

共有フォルダが物置になる会社と、ならない会社のちがい

金曜の夕方、急な見積もりを頼まれて共有フォルダを開いたら、似たような名前のファイルが十個も出てきました。「見積書_最新」「見積書_最新2」「見積書_これでOK」といった名前が並び、どれが本物か分からず冷や汗をかきます。結局は担当者に電話で確認するしかなく、その人が休みの日はフォルダの中のフォルダを何度も開いて探し続けることになります。

物置のようになる会社とならない会社の違いは、ファイルの量ではありません。置き場所の決まりを、みんなで一度だけ決めてあるかどうか、それだけの差です。決まりがないまま各自が好きな場所へ置いていくと、気づいた頃には誰も手をつけられない山になってしまいます。やり方は難しくありません。まず、一番上のフォルダの中身を「今使う仕事」と「終わった仕事」の二つだけに絞ります。細かく分けすぎると、逆にどこへ入れたか自分でも忘れてしまうので、最初は二つで十分です。次に、ファイルの名前の頭に日付を入れる約束を、その場にいる人全員で決めます。たとえば「20260708_見積書_山田工務店」としておくと、日付順に並べたとき新しいものがひと目で分かります。最後に、月末など決まった日をひとつ選びます。終わった仕事のファイルを「終わった仕事」フォルダへまとめて移す時間を、五分だけ取ります。この五分を惜しまなければ、いつ開いても迷わないフォルダを保てます。

ただ、このやり方も、決まりを知らないまま新しく入った人がいると、少しずつ元の物置に戻っていきます。きれいに保てない月があっても、落ち込む必要はありません。完璧を目指すよりも、迷ったときにひとこと声をかけ合う関係を保つほうが、長く続くコツかもしれません。

このコラムは、西村利之と山口真が書いています。