電話・伝言・連絡
伝言が伝わらないのは、人のせいではなく置き場所のせい
電話を受けた人が、近くにあった紙にメモを書きます。そのメモは、レジの横やパソコンの下、伝票の束の中に置かれたままになります。忙しい時間が過ぎると、書いたことすら忘れてしまいます。次の日、別の人がその場所を見ないまま、一日が終わってしまいます。結局、電話をかけてきた相手にも、社長にも伝言は届きません。「聞いていない」「言ったはずだ」というやり取りが、また今週も繰り返されます。伝言が伝わらないのは、書いた人の字が下手だからでも、忙しかったからでもありません。メモを置く場所が、みんなの目に必ず入る場所ではなかったからです。人を責めても、次も同じことが起きるだけです。置き場所をひとつに決めるだけで、驚くほど伝わるようになります。
まず、店や事務所の中で、誰もが一日に一回は必ず通る場所をひとつだけ決めます。入り口のドア、タイムカードの機械の横、コーヒーメーカーの前などが向いています。次に、伝言はその場所にだけ貼ると、みんなで決めます。他の場所には書かない、そのルールだけで十分です。紙とマグネット、またはテープさえあれば、今日からすぐに始められます。最後に、読んだ人はメモの端に小さく丸を書くか、名前の頭文字を書きます。誰が読んで誰がまだ読んでいないか、そこを見るだけでわかるようにするためです。
それでも、その場所を何日も通らない人には伝わりません。出張が多い人や、休みの日に電話が来たときは、携帯電話にも別の一言を残しておくと安心です。場所を二つに増やすと、かえって見る場所が分からなくなるので、一つに絞ることが大事です。すべての伝言を完璧に届けるのは難しいですが、置き場所を決めるだけで、伝わらない伝言はぐっと減るはずです。まずは今日、その場所を決めることから始めてみてください。
このコラムは、西村利之と山口真が書いています。
