コラム一覧へ戻る

予定・時間の使い方

「ちょっといい?」で仕事が進まない日の、小さな守り方

朝、見積書をまとめようとした矢先に「ちょっといいですか」と声をかけられます。そこから電話が鳴り、別の人にも呼ばれ、伝票を渡しにも来て、気づけばお昼になっています。手をつけたかった仕事は、まだ最初の一行のままだったりします。夕方になって、今日は結局何も進まなかったな、とため息が出ることもあると思います。結論を先に言います。声をかけられる回数を減らすより、声をかけられてもすぐ戻れるようにしておく方が早く楽になります。人と人が近い場所で働いている以上、声かけを全部なくすのは難しいからです。

やり方は三つです。まず、集中したい作業を始める前に、今どこまで進んだかをメモに一行だけ書いておきます。「見積もりの単価入力中、3件目まで終わり、次は送料」くらいで十分です。次に、声をかけられて席を離れるときは、メモを机の真ん中や画面のすぐ横に置いたままにします。片づけてしまうと、戻ったときに何をしていたか思い出すだけで数分かかってしまうからです。最後に、席に戻ったら話しかけられてもすぐには作業に戻らず、まずそのメモを見てから手を動かします。頭の中だけで思い出そうとするより、目で見た方がずっと早く元の調子に戻れます。

これだけで、中断のたびに感じていた「あれ、どこまでやったっけ」という迷いはかなり減ります。慣れてくると、メモを書く時間も十秒もかかりません。周りの人にも「戻ったらまずこれを見てね」と伝えておくと、引き継ぐときにも役立ちます。ただ、声をかけてくる相手の用件が本当に急ぎのときは、メモを書いている時間さえ惜しいこともあります。そういうときは無理に守ろうとせず、素直に手を止めて話を聞いてしまう方が、結局は早く済みます。

このコラムは、西村利之と山口真が書いています。