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予定・時間の使い方

予定表は家族に見せるつもりで書くと、ちょうどいい

四日市のある工務店では、社長の予定表に「打ち合わせ」とだけ書かれていました。社長が急に熱を出して休んだ日、事務の人はどのお客さんとの約束なのか分からず、電話一本かけられませんでした。会社名の略称や自分だけの合言葉で書いていたせいで、予定表が本人にしか読めない暗号のようになっていたのです。書いた本人が元気なうちは問題になりません。ですが休んだり急に出られなくなったりした瞬間、まわりの人が一気に困ってしまいます。奥さんや旦那さんに見せても何のことか分からない書き方は、実は職場の誰が見ても分からない書き方なのです。こういうときは、予定表を家族に見せるつもりで書くと、ちょうどいい厚さになります。会社の中だけで通じる略し方や仲間内の合言葉をやめるだけです。家の人が読んでも「誰と何のために会うのか」がすぐ分かるように書きます。難しい工夫はいりません。書き方をほんの少し丁寧にするだけで、予定表は誰でも読める案内板に変わります。

まず、相手の名前は会社名の略称ではなく、フルネームか下の名前まで書きます。次に、何の用事かを一言添えます。「見積もりの相談」「クレーム対応」くらいで十分です。何時から何時までかも、始まりと終わりの両方を書いておくと親切です。最後に、連絡先の電話番号か待ち合わせ場所も添えておくと、代わりに連絡する人が迷わずに済みます。家族が見て「ああ、あのお客さんね」と分かる書き方なら、職場の誰が見ても困らない書き方になっています。

ただし、取引先の込み入った話や、人に知られたくない用事もあると思います。そういうときは無理に詳しく書かず、「内密の相談」くらいでかまいません。全部を細かく書く必要はなく、まわりの人が最低限困らない量を書ければ十分です。

このコラムは、西村利之と山口真が書いています。