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お店の日々の工夫

手書きPOPが売上を変えた話と、まねするときのコツ

朝、棚にきれいに並べた商品が、思うように売れない日はありませんか。値段にも品質にも自信があるのに、お客さんは値札を見ただけで隣の棚へ移ってしまいます。パンでも野菜でも日用品でも同じで、四日市のお店の方からもよく聞く悩みです。結論から言います。値札の横に手書きのひとことを添えるだけで、売れ行きが変わることがあります。むずかしい道具もお金も要りません。紙とペンさえあれば、今日からすぐに試せます。

やり方はこうです。やることは三つだけです。まず、その商品をすすめたい理由を、自分の言葉で一行だけ書きます。「私も毎朝これを食べています」くらいで十分です。むずかしい言葉はいりません。次に、字は上手でなくてもいいので、太いペンで大きめの文字にはっきり書きます。小さな文字は、忙しく歩くお客さんには素通りされてしまいます。最後に、置く場所を商品の真上や真横など、お客さんの目線が自然に止まる位置にします。棚の隅に小さく貼っても、まず気づいてもらえません。これだけのことで、今まで見向きもされなかった商品に、足を止める人が出てきます。ある食料品店での話です。売れ残りがちだった枝豆に「今日、私が食べてほしい理由」と書いた紙を添えました。翌日には、その枝豆が棚から無くなっていたそうです。理由は単純で、お客さんは「何を買うか」よりも「誰がすすめているか」に心を動かされるからです。

ただし、毎回うまくいくとは限りません。言葉が取ってつけたような内容だと、かえって逆効果になってしまいます。書きすぎても、結局読んでもらえなくなりますし、毎日書き替える手間もかかります。まずは一つの商品だけを選んで、正直な気持ちを短く一行、書いてみてください。

このコラムは、西村利之と山口真が書いています。