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お店の日々の工夫

棚卸しが夜中までかかる店でやめた、数え方の思い込み

棚卸しの日になると、閉店後の店に電気だけがついていて、気づけば日付が変わっている。そんなお店は、四日市の周りにもたくさんあると思います。棚のはしからはしまで、いつも同じやり方で一つずつ数えていくうちに、時間だけがどんどん過ぎていきます。数え終わったころには、店の中は静まり返っています。翌朝はほとんど寝ないまま開店、という日を繰り返している方も多いのではないでしょうか。実は、棚にあるものを全部同じように数えようとする思い込みをやめるだけで、棚卸しはぐっと早く終わります。夜中までかかっていたのが、うそのように短くなります。

やり方はかんたんです。まず、棚にある商品を、よく売れるものと、ほとんど動かないものの二つに分けます。普段の注文の記録や、レジの近くに置いてある商品を見れば、どちらが多く出ていくかはすぐにわかります。次に、よく売れるものだけ、一つずつ丁寧に数えます。数がずれやすいのは、動きの多いこちらのほうだからです。ほとんど動かないものは、前に数えた数から、その間に売れた分を引き算するだけで済ませます。奥の棚に何年も置いてあるようなものまで、律儀に一つずつ数える必要はありません。これで、棚の前で長く立ち止まる場所が、ぐっと少なくなります。最後に、数え終わったその場ですぐに紙に書き込みます。頭の中に留めておくと、あとでまとめて書くときに数を忘れてしまいます。結局、もう一度数え直すことになりがちです。

決算のときのように、一つの数字も見逃せない棚卸しでは、やはり全部を数える必要があります。この数え方は、あくまで普段の確認用として、気軽に使うのがちょうどいいところです。それでも、毎回の棚卸しがこれだけ楽になれば、閉店後の時間は自分のものに少しずつ戻ってきます。

このコラムは、西村利之と山口真が書いています。