お金まわりの記録
小口現金が合わない問題は、財布を分けると半分解決する
月末に金庫の中身を数えると、帳簿の数字と実際の現金が合わないことがあります。レシートをもらい忘れた買い物が一件あるだけで、金額がぴったり合わなくなり、犯人探しのような気まずい空気になります。先月はぴったり合っていたのに、今月はまた二千円足りない、ということもよくあります。お茶菓子代も交通費の立て替えも細かい買い出しも同じ財布から出している会社ほど、原因を探すだけで一日仕事になりがちです。
結論から言うと、財布を分けるだけで、合わない原因の半分は消えます。用途ごとに財布や封筒を分ければ、誰が触ったお金かひと目でわかるからです。やり方はまず、小口現金をひとつにまとめず、用途ごとに封筒や小箱に分けます。お茶菓子代、交通費の立て替え、細かい買い出し代、というふうに分けます。それぞれの封筒に、残高を書いた紙を貼っておきます。封筒の表には、あらかじめ用途を大きく書いておくと、誰が見てもひと目でわかります。次に、その封筒を触っていい人を、ひとつにつき一人だけに決めます。二人以上で同じ財布を触ると、あとで必ずどちらのせいかわからなくなります。最後に、封筒からお金を出し入れするたびに、金額と使い道と日付をその場で紙に書きます。あとでまとめて書こうとすると、たいてい忘れてしまいます。月末には、封筒ごとに残高を数えるだけで済むので、確認の時間も短くなります。
これで原因の半分は減りますが、残り半分は「使った直後に書き続けられるか」次第です。書く習慣が途切れると、また合わなくなってしまいます。小さな買い物でレシートをもらい忘れたときは、金額だけその場で紙に書いておけば十分です。出張や来客が重なる月は、それでも多少のずれが残ることもあります。まずは一番よく使う封筒ひとつだけから試してみると、無理なく続けやすいですよ。
このコラムは、西村利之と山口真が書いています。
