変えることとの付き合い方
何から手を付けるか迷ったら、いちばんイライラする作業から
朝いちばんに、電話とファックスと手書きのメモ、三か所からその日の注文を集めて一つの表に書き写す。そんな作業に、心当たりはありませんか。同じ数字を何度も書き写すたびに、うんざりしてしまいます。忙しい日は書き間違えて、後でお客さんに確認の電話をかけ直すこともあります。在庫の確認や月末の集計など、他にも直したい作業はいろいろあります。ですが何から手を付ければいいのか分からず、結局いつも通りの一日が始まってしまいます。全部が気になって、かえって何も変えられないまま終わる日も多いのではないでしょうか。
そんなときは、いちばんイライラする作業から手を付けるといいですよ。全部を一度に変えようとしなくて大丈夫です。まず一週間だけ、自分が「面倒くさいな」と感じた作業をメモに書き留めてみます。付箋でも、手帳の隅でもかまいません。次に、そのメモの中でいちばん回数が多かった作業か、いちばん強くイライラした作業を一つだけ選びます。二つも三つも同時に変えようとすると、たいてい続かなくなってしまうからです。最後に、その一つの作業だけ、やり方を少し変えてみます。例えば注文を書き写す前に、電話とファックスと手書きメモをいったん一か所に集めてから写すようにする。あるいは朝いちばんに慌てて処理するのではなく、手が空いた時間にまとめて片付ける。それだけでも、書き写す回数や間違いが減ることがあります。
もちろん、うまくいかないこともあります。イライラする作業が、実はお客さんとの大事なやり取りの一部だったりします。そういうときは簡単には減らせません。それでも一つだけ試しに変えてみると、次に何を変えればいいかが自然と見えてきますよ。選んだ作業がうまくいかなかったら、それも一つの発見だと思って、また別の作業を選び直せば大丈夫です。
このコラムは、西村利之と山口真が書いています。
